こんにちは、たくゆきじ(@takuyukiji)です。
今回の記事では
を紹介します。
「女性を見たら妊娠を疑え」
というのは有名な格言です。
どんな患者さんを診察する場合でも妊娠可能な年齢の女性の場合
たくゆきじ
と疑いながら診察するのは鉄則です。
救急外来でもその鉄則を踏まえて診察しています。

そこで今回は妊婦に禁忌の循環器系の薬剤をまとめてみたいと思います。
ではご覧ください。
今回は妊婦に禁忌の薬剤を紹介しますが、紹介されてないからといって妊婦に処方可能かというとそうではありません。
処方する際には自己責任でお願いいたします。
β遮断薬
慢性心不全の際によく使用される薬剤で代表的なものはβ遮断薬です。
現在慢性心不全に対してβ遮断薬は
メインテート®(ビソプロロール)
アーチスト®(カルベジロール)
のいずれかを使用することがほとんどです。
どちらも妊婦には禁忌とされています。
ACE阻害薬
ACE阻害薬も慢性心不全に対して使用される薬剤です。
現在慢性心不全に対してよく使用されるACE阻害薬は
コバシル®(ペリンドプリル)
レニベース®(エナラプリル)
ロンゲス®(リシノプリル)
などです。
ACE阻害薬も妊婦には禁忌とされています。
ARB
高血圧やACE阻害薬が咳で継続できない慢性心不全の患者さんに使用します。
具体的に最近使用するARBは
アジルバ®(アジルサルタン)
オルメテック®(オルメサルタン)
などでしょうか。
ARBも妊婦には禁忌とされています。
なお、ARBは高血圧に対してCaブロッカーとの合剤が処方されることもあるため、高血圧の患者さんに処方するときはきちんと調べたほうがいいと思います。
例:エックスフォージ®(バルサルタン・アムロジピン合剤)
スタチン
広く使われるスタチンですがこちらも妊婦に禁忌ですのでご注意下さい。
具体的な薬剤名としては
リバロ®(ピタバスタチン)
クレストール®(ロスバスタチン)
メバロチン®(プラバスタチン)
リピトール®(アトルバスタチン)
などでしょうか。
なお、スタチンも合剤として使用されることがありますのでご確認下さい。
アトーゼット®(エゼチミブ・アトルバスタチン合剤)
ワルファリン
心房細動の心原性塞栓症予防
深部静脈血栓症
弁膜症の術後
など多岐にわたって使用されるワルファリンも妊婦に禁忌です。
ちなみに豆知識ですが、ワーファリン®が商品名で、ワルファリンが一般名です。
まとめ
以上、日常診療で汎用される薬剤で妊婦に禁忌の薬剤をまとめてみました。
まとめてみた感想としては
と思いました。
そのため妊娠可能な女性にこれらの薬剤を処方する際は慎重な判断を要することを改めて実感しました。
なお妊婦に禁忌の薬剤を調べる際はこちらで紹介したサイトが有用と思いますので、よろしければご覧ください。
【外部リンク】国立循環器病研究センター [86] 妊娠・お産と循環器病
<<参考文献>>
今日の治療薬 2018 解説と便覧 / 南江堂
循環器内科に関する記事はこちらです。



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