カルテテンプレート

【テンプレート】蛋白尿を指摘された患者さんを紹介する時に必要な情報と紹介状

蛋白尿を紹介

こんにちは、たくゆきじです。
 
今回の記事では
 
「尿蛋白陽性」の患者さんを紹介するときに必要な情報と紹介状のテンプレート
 
をこの記事では紹介します。
 
私は循環器内科医なので、紹介する側の立場です。
 
前回の記事で書いたように受ける側にストレスのないような紹介状を目指しテンプレートを作ったのでみな様と共有しようと思います。
 
ことの発端の記事はこちら>>> 【テンプレート】各診療科に紹介する際の紹介状のテンプレートを作ることにした。

まず紹介する前に

蛋白尿を再検しましょう。
 
その際は可能であれば起立性蛋白尿を否定するために早朝尿が望ましいと思います。
 
再検した結果タンパク尿が消失していれば生理的タンパク尿として病的意義に乏しいと考えられます。
 
その場合は経過観察可能と判断し、健診を毎年受けていただくように伝え一旦終診とします。
 
もし再検しても蛋白尿を認める場合には早くも腎臓内科の先生に紹介します。
 
もう少し踏み込んだ検査を行ったほうが良いと思われる方もいるかもしれませんが、自分の現在の力量では勉強してもこのくらいが判断の限界です。
 
腎臓内科の先生、すみません。
 
少し紹介のタイミングは早いかもしれませんが、診察後のフォローアップはしっかり行いますので勘弁してください。
 
なお、蛋白尿と血尿が合併しているときには腎臓由来である可能性が高まるので、こちらも早めに紹介することにしています。
 
<<追記(2018/6/16)>>
 
尿定性を再検し陰性だった場合も紹介を検討すべきなのは糖尿病の患者さんです。
 
糖尿病性腎症の病期分類にアルブミン尿の項目があります。
 
アルブミン尿の値によって糖尿病性腎症の病期が変わるのですが、アルブミン尿が出ていても尿定性では陰性になるときがあります。
 
そのため再検して尿蛋白が陰性だとしても微量のアルブミン尿が出ている可能性があるため紹介が無難かもしれません。具体的な計算方法は次項をご覧ください。

実際の紹介状はこちら

実際の紹介状のテンプレートはこちらになります。
 

〇〇病院 腎臓内科 外来担当先生 侍史
 
#1.尿蛋白陽性
 
平素より大変お世話になっております。
 
△△様は健康診断で尿蛋白陽性を指摘され当院内科を受診されました。
 
早朝尿で尿蛋白を再検したところ再び陽性でしたので生理的蛋白尿は否定的と考え貴院での精査をお願いしたく紹介申し上げます。
 
以前の健診で蛋白尿を指摘されたことは(あるようです。/ないようです。)
 
今回の検査で尿潜血は(認めました。/認めませんでした。)
 
既往歴、内服薬、家族歴は以下に記載いたします。
 
以前の検査結果も添付いたしますので参考にしていただけましたら幸いです。
 
お忙しい中大変恐縮ではございますがよろしくお願いいたします。
 
【既往歴】
 
【内服薬】
 
【生活歴】
 
【家族歴】
 
循環器内科 たくゆきじ 拝

・・・いたって普通の紹介状が出来上がってしまいました(汗)
 
公開するかどうかすら迷いましたが、せっかく作ったので公開しました。
 
ぶん投げの紹介状よりは(多分)マシだと思います。
 
今回のテンプレートで意識した点を書いてみます。

紹介状に必要な情報

【既往歴】
高血圧(腎硬化症の鑑別のため)、糖尿病(糖尿病性腎症の鑑別のため)は重要で頻度が高いです。
他には急性腎不全になった既往の有無膠原病など一般的な既往歴を記載します。
 
【健診歴】
今までタンパク尿が指摘されたことがあるかどうかを記載します。
 
【家族歴】
多発性嚢胞腎などの遺伝性の腎疾患の鑑別のため記載します。
 
【内服薬】
特にNSAIDs抗菌薬など腎毒性のある薬物の記載します。
可能ならば市販薬も記載します。
 
【生活歴】
特に喫煙は慢性腎臓病のリスク因子のためしっかり記載する。
 
【検査結果】
受診時の腎機能だけではなく、過去の採血結果があればその結果も添付します。
 
もともと腎機能が悪かったのか、急性に腎機能が悪化したのか判断するためです。
 
尿蛋白/尿クレアチニン比(UP/Cr)友人の腎臓内科医からとったほうがいいんじゃない?とアドバイスをもらったためUP/Crも取った上で紹介します。
 
前項で述べたように糖尿病の患者さんにはアルブミン尿が重要のため尿アルブミン/尿クレアチニン比(UAlb/Cr)を測定することも検討してください。

UP/Crとは?
 
1日の尿蛋白量を測定するためには厳密には24時間の尿を全て蓄尿して確認する必要があります。しかし、患者さん全員に24時間蓄尿を行うのは現実的ではありません。
 
そこでUP/Crを利用します。UP/Crは随時尿を使って簡単に計算でき、1日の尿蛋白の量と近似することができます。
 
計算方法は尿蛋白(mg/dL)÷尿中クレアチニン(mg/dL)で計算できます。
 
これで尿蛋白の定量が可能です。
 
同様に尿アルブミン(mg/dL)÷尿中クレアチニン(mg/dL)尿アルブミンの定量が可能です。
 

まとめ

以上勉強した内容をもとに紹介状のテンプレートを作りました。
 
こういう内容も書いたほうがいいんじゃないか?などありましたら反映させますのでぜひ教えてください。
 
みなさまのストレスが無くなるようなテンプレートを作ることができていたら嬉しいです。