ホメオスタシス。それは恒常性という概念として説明される。
wikipediaにホメオスタシスを端的に説明した一文があったため引用する。
生物において、その内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向のことである。
・・・wikipediaより引用
内部環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向のことをホメオスタシスと呼ぶそうだ。
私は医学部時代の授業でホメオスタシスの概念を習っているので知っているが、おそらく医師でなかったとしても私はホメオスタシスの概念を知っていたにちがいない。
何を通してホメオスタシスを学ぶのか。
そう、体重を通して学ぶことができるのである。
体重にもホメオスタシスがあてはまる
何をしても、体重に変化がみられない。
その事実に気がついたのは働いてからである。
私はTwitterに時折体重をupすることにしている。
服を着ているときもあれば、着ていないときもあるが、まぁ体重を測定したらとりあえず写真を撮ってTwitterに上げている。
その生活をかれこれ2年ほど続けているわけだが、なぜか体重が一切変わらない。
100±3kg付近をこの2年間ウロウロしている。
2021/02/11 99.9kg
印刷した書類を取りに行くために医局に向かったはずなのに医局のテーブルに並んでいるお菓子につい目を奪われ、どれを食べようか悩んでいるうちに何しに行ったのかすっかり忘れて手ぶらで自分の机に戻る現象が最近頻発しています pic.twitter.com/9C7CGkvKMB
— 内科医たくゆきじ@大学院 (@takuyukiji) February 11, 2021
2020/10/19 100.6kg
久々に体重を測定してみたところ無事100kgを超えておりましたのでフォロワーの皆さまに報告申し上げます pic.twitter.com/Mj3d68O5Qg
— 内科医たくゆきじ@大学院 (@takuyukiji) October 19, 2020
ふとした拍子にそんなことを考えた時、天啓のように私の頭に降り注いだ概念が有る。
そう、それがホメオスタシスだ。
私にとってのホメオスタシス
私の体重のホメオスタシスは100kgに設定されているのかもしれない。
人間の体温がおおよそ36度台に設定されているように、私の体重も自然と100kgに近づくようデザインされているのではないか。
そう考えた時とてもしっくりと来た。
私と食事に行った友人は、敬意をもって私に偽らざる思いを伝えてきてくれる。
「ラーメン大盛りに加えて餃子を頼むなんてすごいね。」
「それが100kgを維持する秘訣なんだね」
だが勘違いしてほしくないのだが、私は別に無理してまで100kgを維持しようとしているわけではない。
私にとって丁度いい量のご飯を食べたら自然と100kgに近づいているだけなのだ。
さっきのメニューに半チャーハンを足したら多すぎて気持ち悪くなるし、逆に餃子を我慢したら物足りなく感じてしまう。
ホメオスタシスは「恒常性」を意味する言葉なんだ
食べすぎると気持ち悪くなるし、足りないと空腹で辛い気持ちになる
私のホメオスタシスは100kgに設定されている
つまり自分にとって心地よい量のご飯を毎日食べ続けることで、100kgに自然と近づくように私はデザインされているということなんだ pic.twitter.com/cGulz154zI
— 内科医たくゆきじ@大学院 (@takuyukiji) April 30, 2021
ホメオスタシスは「恒常性」を意味する言葉なんだ
食べすぎると気持ち悪くなるし、足りないと空腹で辛い気持ちになる
私のホメオスタシスは100kgに設定されている
つまり自分にとって心地よい量のご飯を毎日食べ続けることで、100kgに自然と近づくように私はデザインされているということなんだ
140文字にまとめるとつまりはこういうことである。
体重変化の理由とホメオスタシス
体重にホメオスタシスが関連していることはわかった。
ではなぜ体重は100kgちょうどのまま維持されないのか、という当然の疑問が湧いてくる。
なぜ±3kg程度の変動が生まれるのか。
その理由はおそらく以下の数式で説明される。
具体的に説明する。
例えば当直を考えてみる。当直という変数が私の体に入力されると、以下の数式が成り立つことになる。
当直という変数が私に入力されるとどうしても普段より大量の食料を摂取したくなってしまう。ストレスがかかるととてもじゃないが食欲を我慢できない。
この変数が私のホメオスタシスを脅かし、結果として私の体重が100kgを超えていく。
2021/06/03 101.2kg
体重を測りたくない
体重を測りたくない
現実を見たくない
現実を見たくないとここ3週間くらい体重計に乗るのを怠っていたら大変なことになっていました
妻には
「今日の体重?97.3kgだったよ、ハハハ。ダイエットは順調順調。」
と報告してお茶を濁しておこうと思います pic.twitter.com/P6Sl9b9aST
— 内科医たくゆきじ@大学院 (@takuyukiji) June 3, 2021
逆に私がカッコいい服を着たいという欲望が出てきたとする。
私が好きなメーカー、Dunhillのスーツを着こなしたいという欲望が出てきたとする。
・・・Dunhill公式ホームページより引用
100kgじゃだめだ。もっと痩せなければビシッとスーツを着こなせない。
その結果私のホメオスタシスに「スーツを着こなしたい」という変数が加わり、体重は98kgに落ちていくというわけだ。
ただどちらの変数も長続きしない。
当直は1日限りの一時的なイベントだし、スーツを着こなしたいと強く願ったとしてもぐっすり寝た翌日には「やっぱり洋服の青山でいいや」と自分を納得させてしまう。
その結果変数が消失する。そこに残るのはホメオスタシスのみ。
そして自分にとって心地よい量のご飯を食べる。
その結果100kgに戻っていくというわけだ。
ダイエットを成功させるための秘訣
この数式が正しいとなると、ダイエットを成功させるためには2つ方法があると思う。
●ホメオスタシスを書き換える
●変数の維持
1つ目の方法はホメオスタシスを書き換えることだ。
自分に設定されている体重のホメオスタシスを100kg→80kgに変更することができれば、かんたんにダイエットは成功できる。
ただそんなこと言ったってそれができるなら苦労はしない。もちろん私もその解を知らない。
だからもしこの記事を読んでいる方の中で、どうにかホメオスタシスを書き換える方法を知っている方はぜひ教えて下さい。
頼むから教えて下さい。何でもしますから。
もう1つの方法は変数を維持することだ。夢をみることと言い換えてもいい。
例えばクリスティアーノ・ロナウドを考えてみてほしい。
彼の体重ホメオスタシスがいくつに設定されているの知らんが、世界一のサッカー選手になると強く願い続けることが変数として効いている。
その結果彼は自分の体重を維持するために一日に腹筋を3000回も行ったりポテトを一切食べない等の行動変容につながっている。
普通できないだろ、そんなこと。
ただそのように強烈な夢を思い描くことが強固な行動変容につながっているに違いない。
その方法を我々の生活に応用するしかない。
ホメオスタシスに逆らい続けるには相当な苦痛を伴う。逆向きの高速エスカレーターに向かって挑戦するが如き苦行だ。
ただ我々がダイエットに成功するにはそれしかない。
夢をみろ。夢をみるんだ。夢をみてホメオスタシスに逆らうんだ。
夢を叶えたいと強く願い、ホメオスタシスに逆らい続けるんだ。
俺たちが勝つにはそれしかないんだッッッ!
本記事は科学的根拠は一切調べていない管理人の完全なる想像であることをご承知おき下さい。