こんにちは、たくゆきじ(@takuyukiji)です。
今回の記事では
を厳選して5冊紹介します。
橘玲氏は1959年生まれの作家さんです。経済小説やノンフィクションのビジネス書を多数執筆されており、ベストセラーを連発されています。
今回はそんな橘玲氏の著書の中から私が実際に読んでみておすすめする本を紹介します。
たくゆきじ
ではご覧ください。
橘玲氏の著書で読んだほうがよいおすすめ本5選
今回紹介する橘玲氏の著書は以下の5冊です。
それぞれ紹介していきます。
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方
30万部を超えるベストセラーとなり「橘玲」の名を世に知らしめたのが本書です。
ところで本書のタイトルの「黄金の羽根」とはいったいなんのことなのでしょうか?
実はこれは橘玲氏が作り出した造語です。本の中で以下のように定義されています。
本書では「世の中の物事は効率的に動いているわけではなく、法律や慣例、政治的な思惑などで歪みが生じる。」とされています。
またその歪みに気付いて合理的に行動することで利益を受けとることができるとも。
その歪みの一例として紹介されているのが「日本社会の税制の歪み」です。
その気になれば誰でも利用できる歪みがあります。それは「社会制度的な歪み」です。そのための条件はただひとつ、自営業者(または中小企業の経営者)になって「個人」と「法人」のふたつの人格を使い分けることです。
・・・お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方より引用
日本では個人に対する所得税と法人に対する法人税の税制が異なっています。また経費に対する扱いも全く異なります。
そこで自分で法人を設立し所得税と法人税の両方をうまく利用することで合法的に節税することができるというわけです。
私も職場から給料をもらう勤務医(≒サラリーマン)なので法人の税金体系に関しては完全に無知でしたが、この本を読んでみると黄金の羽根というものは転がっているものなのだなぁと思いました。
ちなみに「黄金の羽根」は別に税制だけにとどまりません。意識してみると日常生活でも様々な歪みがあることに気付きます。
例えば医師の世界では当直代が代表的な歪みになるのでしょうか。常勤先よりバイト先で当直をするほうが時給単価が高いというのは一つの歪みとしてわかりやすい例だと思います。
本書を読むと「黄金の羽根」がどこに落ちているのかを見つける目が鍛えられるので、読んだことが無い方は一度読んでみることをおすすめします。
なお本書のようにマネーリテラシーを養うことができるおすすめの本も当ブログでは紹介していますので、ぜひご覧ください。
貧乏はお金持ち
生き延びるためになすべきなのは、国家に依存するのでも権力を拒絶するのでもなく、国家の仕組みを観察し、理解し、道具として利用することだ。
・・・貧乏はお金持ちより引用
「貧乏はお金持ち」といわれてもピンときませんよね。
なぜ貧乏がお金持ちなんだ、と。
その謎のカラクリは法人(=マイクロ法人)を立ち上げて個人と法人の所得額を最適化し、合法的に貧乏になることで税コストを最適化するというものです。
最初に紹介したお金持ちになれる黄金の羽根の拾い方に比べ法人の具体的な使用方法に関して紹介されています。
具体的にどのように節税するかに関してなんと「サザエさん」を例に挙げて解説されています。
「サラリーマン法人フグタ」をマスオさんが立ち上げ、法人を使った節税方法を解説されていく様子はとても面白いですよ。
また他にも「法人の謎」に関しても作者なりの解説がされております
法人は文字どおり「法的なひと」のことで、ひとではないものを、法律によってひとと同じように扱うことに決めた不可思議な存在だ。
・・・貧乏はお金持ちより引用
と述べられており、法人とはいったいなんなのか作者なりの解釈が述べられています。
「法人」を使った節税のイメージがわかない方はご一読を。
なおサピエンス全史によると、法人は人の頭の中にだけある「共同幻想」の一種とされています。
こちらの解説も大変興味深かったですよ。
本ブログでは「教養を身につけるために読むべきおすすめの本や歴史書」という記事でサピエンス全史についても触れていますので、よろしければぜひご覧ください。
世界にひとつしかない「黄金の人生設計」
世界にひとつしかない「黄金の人生設計」では人生における3つの大きなコストについて触れられています。
不動産(居住費)
生命保険
教育費
の3つです。
そんな本書で一番印象的だったフレーズは
子どものいる夫婦は家を買ってはいけません。
・・・世界にひとつしかない「黄金の人生設計」より引用
というものでした。
教育費は莫大なコストであるため、子どもの教育を考えるのであれば賃貸アパートで生活するのが望ましいというのが本書の主張です。
最初読んだときは極論かと思いましたが、家計のバランスシートを実際に書いてみると、教育費は固定負債として家計における大きな負担であることは否定できません。
我が家の子どもたちはまだ小さいので教育費は現時点でそこまでかかりませんが、今後増えてくることは頭に入れて置かなければならないのでしょう。
人生設計を考える上で熟慮しなければならない内容だと感じました。
三大支出の一つの生命保険に関する本書の主張は
というものでした。
生命保険という商品には保障性と貯蓄性が含まれています。
本書内では生命保険に貯蓄性は求めず、保障性のみ格安で確保して貯蓄性は他の金融商品で行うべきとされています。
必要な保障性は保険料の安い定期保険で確保し、貯蓄(資産形成)はコストの安い純粋な金融商品で行うという、「保障と貯蓄の分離」のほうがはるかに有利です。
・・・世界にひとつしかない「黄金の人生設計」より引用
具体的にはもっとも保障が必要な子どもが生まれた時から掛け捨ての定期保険に加入し、貯蓄は他の金融商品で運用するのが最も経済合理的とのことです。
このあたりも本書を読まなければ身につかなかった考え方でしたね。
実際に私が生命保険に加入したときも、本書の考え方を大いに参考にさせていただきました。
不動産、生命保険、教育費という人生の大きな支出に関する考え方を身につけたい方はぜひ一度読んでみることをおすすめします。
ちなみに生命保険に限って言えばインベスターZという漫画の16巻でわかりやすく解説されていますので、漫画でイメージをつけたい方はこちらもおすすめです。
国家破産はこわくない
国家破産という内容を扱った国家破産はこわくないですが、本書のテーマは「リスクヘッジ」です。
日本の財政基盤が悪化していく中、仮に日本が国家破産する場合どういう経緯で破産するのかを示した本でした。
本書ではアベノミクスが始まった結果は以下の3つのいずれかとなると結論づけていました。
楽観シナリオ:アベノミクスが成功して高度経済成長がふたたび始まる
悲観シナリオ:金融緩和は効果がなく、円高によるデフレ不況がこれからも続く
破滅シナリオ:国債価格の暴落(金利の急騰)と高インフレで財政は破綻し、大規模な金融危機が起きて日本経済は大混乱に陥る
・・・国家破産はこわくないより引用
ただ本書ではシナリオごとの解決策が示されているのが特徴的です。
もちろん破滅シナリオが現実のものとなった場合の方法論も示されており、自分の資産をどうすれば守れるのか考え方が紹介されています。
日本の国家破産がどういう経緯で起こるのか、起こった場合どうすればいいのかについて疑問に思っている方はぜひ一度チェックしてみてくださいね。
新型コロナウイルスによる財政出動で以前より日本の財政状態が悪化してきている今だからこそ読んでおきたい書籍だと思います。
幸福の資本論
ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない。
・・・幸福の資本論より引用
このフレーズがとても印象的な幸福の資本論。
本書では人生で幸福に感じるために
①金融資産
②人的資本
③社会資本
という3つの資本の設計を提案されています。
これらの3つの資本は人生の幸福を感じる上で以下のように対応しています。
【金融資産】
経済的に独立することで人生における制限がなくなり、真の意味の自由が手に入る
【人的資本】
なりたい自分になることでやりがいなどを手に入れる
【社会資本】
他者との関係性の中で豊かな人間関係を構築する
それぞれの資本の基盤を整えることで人生の幸福を感じる土台が整うというのが本書の主張です。
この本を読んだ後から
と感じるようになりました。
バイトをして給料を稼ぐことは、時間を金融資産に振り分ける行為に相当します。
教科書を読んで勉強することは、時間と金融資産(書籍代)を人的資本に振り分ける行為に相当します。
家族団らんの時間を過ごすことは、時間を社会資本に振り分ける行為に相当します。
このように幸福の資本論を読んでから
と考える癖が付きました。
自分の行動を振り返るきっかけになる良書だと思います。
ぜひご一読を。
橘玲氏の本で1冊だけおすすめするなら「幸福の資本論」
合計5冊紹介しましたが、どれもおすすめの書籍です。
ただこの中で1冊だけ選べと言われたら、私は幸福の資本論をおすすめします。
幸福な人生を送るという目的を考える上でとてもためになる書籍だったからです。
ちなみに時間があるのであればまとめ買いして全部読むのもおすすめです。
というのも今回紹介した書籍は同じ著者の本なので、実は違う本でも主張が少しかぶっている部分があるんですよね。
そのため別な本を読んで知識を蓄えながらも、前読んだ本の復習も兼ねているのです。
ちなみに橘玲さんの書籍では、バランスシート(BS)や損益通算書(PL)の概念が出てきます。
こちらの会計の知識がなくても雰囲気は十分に伝わりますが、より深く理解するためにはこちらの概念を理解してから読むのも良いでしょう。
これらの知識を勉強するには人事屋が書いた経理の本という本を読むことをおすすめします。
とてもわかりやすく書いてありますので、よろしければぜひ手にとって見てくださいね。
なおこの本は資産形成やマネーリテラシーについて学べるおすすめの本という記事内で紹介していますのでこちらもぜひ。
橘玲氏の著書の中で読むべきおすすめの本|まとめ
本記事では橘玲氏のおすすめの本を厳選して5冊紹介しました。
ぜひ一度読んでみてくださいね。
他の書評記事はこちらになります。
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