こんにちは、たくゆきじ(@takuyukiji)です。
今回の記事では
解剖学の本の選び方と実際におすすめする本
を紹介します。
解剖学は身につけなければならない学問の一つですが、解剖の勉強は本当に辛いです。
たくゆきじ
ただ医師として経験を積めば積むほど解剖学の重要性を痛感します。
そのため頑張って医学生のうちに身につけると後々絶対に役に立ちますので、頑張って勉強しましょう。
そこで今回の記事では私が医学生の頃の自分にアドバイスするつもりで
解剖学の本を選ぶ時のポイント
実際におすすめする解剖の本・教科書
を紹介していきたいと思います。
解剖学の本を選ぶ時のポイントとおすすめの組み合わせ
先述した通り解剖学の勉強はとても辛いです。
ただなぜ解剖の学習はつらいのでしょうか?
その理由を考えてみて先日下記のTweetをしてみました。
基礎医学の勉強の中では「解剖学」がダントツで一番辛かったです…
今振り返ってみると
「医学生の間は医学の基礎知識が乏しいため解剖の学習は英単語のように丸暗記になりがち」
というのが大きな理由なんでしょうね
ある程度基礎がついた今なら学生の頃より楽しく解剖を勉強できるんだろうなぁ…
— 内科医たくゆきじ (@takuyukiji) July 2, 2020
基礎医学の勉強の中では「解剖学」がダントツで一番辛かったです…
今振り返ってみると「医学生の間は医学の基礎知識が乏しいため解剖の学習は英単語のように丸暗記になりがち」というのが大きな理由なんでしょうね
ある程度基礎がついた今なら学生の頃より楽しく解剖を勉強できるんだろうなぁ…
この時につぶやいたように、医学の基礎知識がないと解剖は丸暗記になりがちというのが解剖の勉強を辛くしている原因なのではないかと思います。
さらに丸暗記だと試験はなんとか突破できても、試験後に綺麗さっぱり忘れてしまうので勉強した内容が積み上げになりません。
そのため解剖について勉強するときは
が今になって思うと一番理想的だと思います。
この部分に障害が起こるとどういう病気になるのか。
この部位はどういう機能を持っているのか。
解剖の勉強をする時は名前の丸暗記だけではなく、機能や生理学を一緒に勉強すると記憶に定着しやすいです。
そのことを踏まえると解剖学を勉強する際には生理学や発生学など他の分野と絡めて解説されている本で勉強するのがおすすめです。
遠回りに思えるかもしれませんが、急がば回れの精神で勉強すると結果的に記憶に定着しやすくなりますので。
ただそういう本には細かい解剖が書いていないことがあり、細かく確認したいときは辞書的に調べるカラーアトラスも必要です。
そのためまとめると解剖学の本は
解剖を他の分野と絡めて有機的に解説されている本
解剖をイラストで確認するためのカラーアトラス
をそれぞれ1冊ずつ持っておくのがおすすめです。
医学生、研修医におすすめする解剖学の本・教科書
では実際におすすめする解剖学の本を紹介します。
ではそれぞれみていきましょう。
人体の正常構造と機能
まず紹介するのは人体の正常構造と機能という本です。
この本は先述した
です。
本書では解剖学に関する記載だけではなく、その部位に関連する生理学などの周辺知識も並行して解説されています。
例えば私の専門の循環器領域だと心臓の解剖に加えて、自律神経による制御や動脈硬化の発症機序などですね。
このように実臨床と結びつく知識も一緒に解説されているため、ただの丸暗記にとどまらず解剖を学習できると思いますよ。
また本書は電子書籍として利用できるのも魅力的です。
本書にはアプリが用意されており、巻末の袋とじの中のQRコードとシリアル番号を入力することで利用できます。
アプリはこちらからダウンロードできます。
本書は解剖学を学ぶ時の参考書として可能であれば通読するのがおすすめです。
特に臓器別の講義の際に通読すると疾患に対する理解が飛躍的に深まると思いますよ。
カラーアトラス
解剖の解説書に加えてカラーアトラスは一冊必ず持っておきましょう。
解剖についてわからないことがあって確認したい時に必ず必要になりますから。
カラーアトラスは以下の3冊の中から選ぶのがおすすめです。
もちろん3冊とも持っている必要はなくどれか一冊だけで十分です。
ちなみにこの3冊の中でどれを選ぶのかに関しては正直いって好みです。どれを選んでも大丈夫です。
ちなみに個人的には
の順番でイラストが見やすいと思います。
カラーアトラスは通読するものではなくわからない時に調べる用途で利用するので、わからない時にサッと確認できるように一冊机の上においておきましょう。
医学生、研修医におすすめする解剖学の本・教科書|まとめ
今回の記事ではおすすめする解剖学の本・教科書を紹介しました。
解剖は身につけるまでが辛いですが、一度身につけるとずっと自分のことを助けてくれます。
また解剖は一朝一夕で変化するものではないため、一度買った解剖学の教科書は医師になってからも一生使うことができます。
そのため解剖の本はどのタイミングで買っても損をすることは基本的にないので、早めに買ってしっかり勉強しておきましょう。