こんにちは、たくゆきじ(@takuyukiji)です。
今回の記事では
を紹介します。
実は2020年11月から12月にかけて産業医の講習を受けてきました。
産業医を取得しようと思った理由としては、将来何かの役に立つのではないかと漠然と思ったからです。
たくゆきじ
講習を受けた結果何の問題もなく産業医を取得することができましたと言いたいところですが、残念ながら取得できませんでした。
なぜならコロナ禍に伴う緊急事態宣言により、講習が一部中止になってしまい必要な単位を取得できなかったからです。
循環器専門医試験に引き続いて中止になってしまいました…
まぁ気を取り直して今回の記事では
について紹介しようと思います。
ぜひご覧ください。
産業医取得のための条件
日本医師会認定産業医の公式ホームページによると、産業医の要件を満たすためには以下のいずれかの条件をクリアする必要があります。
①労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識についての研修であって厚生労働大臣の指定する者(法人に限る。)が行うものを修了した者
②産業医の養成等を行うことを目的とする医学の正規の課程を設置している産業医科大学その他の大学であって厚生労働大臣が指定するものにおいて当該課程を修めて卒業した者であって、その大学が行う実習を履修したもの
③労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの
④学校教育法による大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授又は講師(常勤勤務する者に限る。)の職にあり、又はあった者
⑤前各号に掲げる者のほか、厚生労働大臣が定める者
・・・日本医師会認定産業医の公式ホームページより引用
産業医科大の出身だったりという特殊な場合を除き、基本的に①の条件を満たして取得するケースが多いと思います。
ちなみに①をわかりやすい言葉に直すと
ということになります。
なお産業医の講習会は基礎研修と生涯研修に分かれています。
それぞれざっくり説明すると
【基礎研修】
産業医を取得するために必要な研修。前期研修、実地研修、後期研修に分かれており全50単位必要。
【生涯研修】
取得した産業医を維持するために必要な研修。5年に1度更新が必要で、必要な単位は20単位。
となっています。
1単位取得するためにはざっくり1時間の講習を受ける必要があります。
なお基礎研修はいろいろなところで開催されています。
産業医科大学の基礎研修会集中講座の知名度がおそらく最も高いですが、産業医科大学以外にも産業医の基礎研修を開催しているところが出てきていました。
遠いところに行くのは正直大変ですし、無駄な旅費もかかりますので近いところを探して受けることをお勧めします。
なお私は東北大学が主催する講習に参加することにしました。
実際の産業医の研修について
ここからは私が参加したときの実際の流れについて紹介します。
私は東北大学が主催している講習会を受けてきました。
講義の日程は以下の通りです。
2020年11月28日(土)~29日(日)
2020年12月26日(土)~27日(日)
2021年 1月23日(土)~24日(日)
11月、12月、1月の土日を三回使って受講する形になります。
産業医大の講習は6日間ぶっつづけで行われるのですが、それだと夏休みを使わない限り行けないので近場で受けられるのはありがたかったです。
ただ2021年1月の講習は緊急事態宣言に伴い中止となってしまったので、残りの単位は改めて申し込んで
2021年12月18日(土)~19日(日)
の日程で取得しました。
申し込んだあとはこのような受講資格票というものが郵送されてきて、それを持参していきました。
会場はこちらの星稜オーディトリアムというところです。
中に入って受付をすませると、当日使用する資料と産業医手帳が手渡されます。
会場では感染対策やソーシャルディスタンスは相当意識されていました。
コロナ禍で開催されたということもあり、講堂のスペースはかなり広く確保されていて正直言って割と快適でしたね。
席についたらあとはひたすら座学です。本当にひたすら座学です。
だいたいどの日も9時に講習が始まり18時くらいに終了という日程でしたので、実に9時間くらい座学でした。
これだけ座学をずっと続けるのは学生の時以来だったので、正直言って本当に疲れましたね。
一日の全日程が終了すると帰り際に受付でシールが手渡されますので、それを手帳に貼る感じになります。
ちなみにこのシールをなくすと自分の所属している医師会に問い合わせをしなければならないそうなので、受け取ったらさっさと産業医手帳に貼ってしまいましょう。
講習が終わった後は大阪でたこ焼きを食べた時のように仙台の街にくり出したかったのですが、コロナ禍の状態でしたのでまっすぐ宿泊先に帰ることにしました。
正直言ってかなり苦行ですので覚悟しましょう。
産業医の研修を受けてみての雑感
まず最初に思ったのは
と率直に思いました。
例えば牧場で働く場合と病院で働く場合ではそれぞれ注意すべき点が異なりますよね。
このように職場によって介入しなければならないポイントが異なるため、分野ごとに広大な知識を要求されると思いました。
また解剖学のように100年経っても基本的に変わらないものと異なり、新しい法律の制定などをはじめとしたルール変更にもついていかなければならず、適宜updateが必要な分野だとも感じました。
講習の内容としては、以下の内容が最も印象に残りました。
先日産業医取得のための講習会に参加したのですが
「産業医は病院を受診する前の無症状の患者さんと接点を持ち、受診を促すことができる」
という旨の内容が印象に残っています
「もっと早く介入できていればなぁ…」
と患者さんの診療中に思うことが多々あるので、意義深い仕事だと強く感じました
— 内科医たくゆきじ@大学院 (@takuyukiji) December 9, 2020
私が普段診療する方は症状が出たり、ある程度病状が進行してしまった患者さんがメインです。
ただその前段階で食い止めることができればそれに越したことはありません。
そういう意味でもっと早い段階で受診を促し介入できるというのはとても意義深い仕事だと強く感じました。
まとめ
以上今回の記事では
を紹介しました。
残念ながら私は産業医をまだ取得できていませんが、現時点で取得した単位が無駄になることはないようですのでどこかのタイミングで取得しようと思います。
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登録は完全に無料で年会費もかかりませんので、自分にあった求人を探してみてくださいね。