こんにちは、たくゆきじ(@takuyukiji)です。
この記事では抗菌薬の勉強に役立つ本を紹介します!
今回紹介する本は絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩です!
ではご覧ください。
「絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩」について
【本のタイプ】
通読型の教科書
【ページ数】
206ページ
【通読にかかる時間】
4時間程度
【おすすめ対象者】
抗菌薬の考え方がわからない初期研修医
抗菌薬を惰性で出している後期研修医
「絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩」の書評
絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩の良かったポイントは以下の3点です。
①発熱の際に感染症を鑑別するための検査セットが紹介されている。
②抗菌薬選択のポイントになる細菌が解説されている。
③抗菌薬の作用機序が図解付きでわかりやすく解説されている。
では具体的に紹介していきます。
①発熱の際に感染症を鑑別するための検査セットが紹介されている。
病棟業務をしている時に
「先生、〇〇さんが熱発しています。」
と声をかけられる時はよくあります。
そう言われた時にどういう検査をすればいいかわかりますか?
自信を持って答えられなければ本書は読んだほうが良いでしょう。
「発熱基本セット(Fever work-up)」という形でその検査が紹介されています。
②抗菌薬選択のポイントになる細菌が解説されている。
抗菌薬を使用する際には「原因微生物」を想定する必要があります。
ただ単に微生物と言っても星の数ほどいるので、まずは感染症ごとに代表的な菌をおさえてから追加で学んでいく方法が望ましいです。
本書には遭遇する頻度の高い感染症の原因微生物が紹介されています。
①市中肺炎
②市中の尿路感染
③市中の細菌性髄膜炎
④医療関連感染
まずは頻度の高い感染症から学びたい方は本書を読むのがよいでしょう。
なお、他に抗菌薬選択のポイントになる細菌として以下の細菌が紹介されており、解説も加えられています。
①黄色ブドウ球菌
②腸球菌
③緑膿菌
④嫌気性菌
このようにポイントとなる細菌も把握できますので、自信のない方は読んでみると良いでしょう。
臓器別の感染症の各論をしっかり学びたい方は感染症プラチナマニュアルもおすすめです。
③抗菌薬の作用機序が図解付きでわかりやすく解説されている。
本書で作用機序を紹介されている抗菌薬は以下の11種類です。
①ペニシリン系抗菌薬
②セフェム系抗菌薬とモノバクタム系抗菌薬
③カルバペネム系抗菌薬
④グラム陽性球菌カバー薬
⑤アミノグリコシド系抗菌薬
⑥ニューキノロン系抗菌薬
⑦マクロライド系抗菌薬
⑧クリンダマイシン
⑨テトラサイクリン系抗菌薬
⑩メトロニダゾール
⑪ST合剤
と思いますよね。
心配いりません。私もそう思いましたから(真顔)
ただ抗菌薬の作用機序を知っておくことは大変重要です。
本書は図解付きで作用機序がわかりやすく解説されていますので、まず読んでみると良いと思いますよ。
それに1回で理解できなくても大丈夫です。
「絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩」をおすすめしたい方
絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩をぜひおすすめしたい方は以下の方です。
抗菌薬の考え方がわからない初期研修医
抗菌薬を惰性で出している後期研修医
前者はもちろんのこと後者にもぜひおすすめしたいです。
一度立ち止まってこういう本を通読してみると新たな発見があると思いますよ。
ちなみに本書は辞書のようにわからない時に調べるために使うのではなく、通読して読み物として使うほうが望ましいです。
感染症でわからない時に調べる辞書として使う本はレジデントのための感染症診療マニュアルがおすすめです。
「絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩」|まとめ
以上「絶対わかる抗菌薬 はじめの一歩」を読んで参考になった点を紹介しました。
この本は私にとって知識の整理に役立ちました。
抗菌薬の勉強を始めたい方はもちろん、ある程度臨床経験を積んだ医師もぜひ一度読んでみてくださいね。
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