こんにちは、たくゆきじ(@takuyukiji)です。
この記事では心不全の患者さんの対する検査項目を学べる本を紹介します!
今回紹介する教科書はThe Manual 心不全のセット検査です!
ではご覧ください。
「The Manual 心不全のセット検査」について
【本の使い方】
一度通読してからこの本を参考にして自分の病院の電子カルテに検査のセットメニューを作りましょう。
【ページ数】
169ページ
【通読にかかる時間】
3時間前後
【おすすめ対象者】
●心不全の患者さんを診察する機会はあるが、必要な検査が抜けてないか不安な医師
「The Manual 心不全のセット検査」の書評
循環器内科として働きだして本格的に心不全患者の診療が始まってからまず悩んだのは
ということでした。
心不全の基礎疾患は多岐に渡ります。
虚血性心疾患
弁膜症
不整脈
心筋症など
これらの基礎疾患の検索のために検査を立てるわけですが、その都度検査項目を選択するといくつか必要な検査項目が抜けてしまうときってありますよね。
他にも
外来でのフォローの際に必要な検査
心嚢液貯留のときに必要な検査
など心不全の診療には必要な検査が様々あります。
本書では心不全の検査をセットメニュー化することで、病態ごとに必要な検査を抜けなくオーダーすることが重要と書かれており、実際に具体的な検査のセットが紹介されています。
この本では3つの観点から心不全のセット検査が考えられています。
①心不全の時間軸に基づくセット検査
②心不全の病型に基づくセット検査
③原因疾患に基づくセット検査
それぞれ解説します。
①心不全の時間軸に基づくセット検査
この章では心不全の時間経過に焦点を合わせ、以下の5つの状況ごとに必要な検査が書いてあります。
●急性心不全の経過中セット
●急性心不全の退院時セット
●慢性心不全の初診時セット
●慢性心不全の経過中セット
入院中の心不全患者の管理をしている研修医や外来で心不全患者フォローしている若手医師にとって参考になると思います。
という方はぜひ一度ご覧ください。
②心不全の病型に基づくセット検査
この章では心不全の病型に焦点を合わせ、以下の6つの状況ごとに必要な検査が書いてあります。
肥大型心筋症様心臓
弁膜異常
肺高血圧症
心膜液
胸水・腹水
③原因疾患に基づくセット検査
この章では心不全の原因疾患に焦点を合わせ、以下の7つの病態に必要な検査が書いてあります。
心臓サルコイドーシス
心臓アミロイドーシス
ファブリー病
膠原病
神経筋疾患(筋ジストロフィー)
ミトコンドリア病
この辺は苦手意識を持った方が多いのではないでしょうか?
自信がない方はご一読をおすすめします。
この本を読んだ場合の注意点
The Manual 心不全のセット検査を読む際の注意点は一つだけです。
それは読むだけでは意味がなく、読みながら電子カルテでセットを作ることが大事ということです。
そのため本書を読んだらすぐに電子カルテをいじって自分だけの検査セットを作りましょう。
電子カルテを使った日常診療の効率化のポイントはこちらの記事でも紹介しています。
まとめ
以上The Manual 心不全のセット検査を読んで参考になったポイントを紹介しました。
日常診療の質を上げていくために検査を抜けなく出すのは重要です。
おすすめの医学書はこちらの記事でも紹介しています。
[…] 詳しくはこちら>> […]